大神回天基地

軍務一機密第八六号


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 海軍省軍務局長から各鎮守府参謀長、各艦隊参謀長に出された潜水艦・航空機搭乗員の保養に関する命令です。
 大分県別府市が潜水艦部隊の保養地になった命令文で、原文は縦書きです。

戦時潜水艦乗員及航空機搭乗員等の保険に関する施設


 2月5日 海軍省軍務局長→各鎮守府参謀長、各艦隊参謀長

 軍務一機密第八六号
 戦時潜水艦乗員及航空機搭乗員等の保険に関する施設その他の件申進
 首題の件左記の通定められ候條可然取計相成度

       記

 1.要旨
 戦地より内地に帰投せる潜水艦乗員及航空機搭乗員等をして成るべく速に疲労及体力を回復し次期作戦行動に支障なからしむ為各軍港附近に保険場を設け右人員に対し適当なる保険療養法を実施せしむるに在り

 2.施設要領
 (1)保険場は所要の際各鎮守府毎に之を設け其の所在地を概ね左の方面温泉地とす
  横須賀  伊豆又は塩原方面
  呉    山口又は別府方面
  佐世保  長崎又は佐賀方面
  舞 鶴  北陸方面
  右保険場は各当該鎮守府の管理とす
 (2)各保険場は各鎮守府の管理とす泉地所在の「ホテル」及旅館当を所要期間借用契約の上之に充つ
 右の外目下建設中の木更津海軍保険所、別府海軍水交社其の他之に準ずる施設を右保険場として
 利用するものとす
 (3)保険場は准士官以上及下士官兵に分ち且下士官兵は成るべく各基本部毎に適当に配分して
 設くるものとす
 保険場内に於ける居室標準概ね左の如し
  左  官  以 上 1人1室
  尉官、特務士官以下 2人乃至数人1室

 3.保険場使用要領
 (1)保険場を使用せしむべき人員を左の通とす
  (イ)戦地より軍港に帰投せる潜水艦乗員中所轄長其の必要ありと認めたるもの
  (ロ)戦地より内地に帰投せる航空機搭乗員にして所轄長に於て心身の疲労著しきものと認め
  たるもの
  (ハ)右の外海軍大臣の特令するもの
 (2)使用要領
  (イ)戦地勤務一行動(一月以上を標準とす)毎に各7日以内とし潜水艦乗員は各基本部毎に概ね
  2回に分ち航空機搭乗員は其の員数に応じ適当に区分す
  (ロ)所轄長は保険場を使用せんとする時は其の員数、期間及所要室数其の他必要なる事項を
  当該鎮守府に協議す但し所轄2以上に亘る場合は潜水艦及航空隊毎に各所在先任指揮官之を
  取纏め行うものとす
  (ハ)保険場に於ける収容人員の身の上取扱は艦(隊)内居住に準ずるものとす

 4.保険実施要領
 (1)保険場に於ける衛星及保険療養の実施要領は海軍省医務局長より別に通知する所に依る外
 各基本長の定むる所に依る
 (2)保険場に於ける日課週課は潜水艦及航空隊毎に各所在先任指揮官所定とす
 (3)保険場に於ては保険場以外の宿泊を許可せざるものとす但し所轄長に於て特に許可せる者は
 此の限に在らず

 5.経費
 保険場施設其の他に要する経費は官費支辨(弁)とす

 昭和17年2月1日〜昭和17年2月28日 佐世保鎮守府戦時日誌(2)より


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